山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」

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2022年4月1日

プーチン出現の温床は?
-内面的充実を求めよう-

矢澤俊彦


 ロシアの歴史についてはあまりよく知らない私達ですが、貧しい中で深い文化を生み出してきた国という印象があります。「赤いサラファン」「ステンカラージン」などの民謡をはじめ、トルストイやチャイコフスキーなど優れた芸術家や学者もおり、映画を通して親しんでいる方も多いでしょう。

 空虚なプーチン ところがそんな国から今どうしたことか、なんともきみの悪い悪魔的な男が出てきました。血に飢えた狼のようなヤツで、弱き仲間達が次々食い尽くされています。正視に耐えない残虐な光景をまえにしながら、私はこの怪物がどうして今の時代に発生したのか、つくづく考えてしまいました。
 彼の実態は虚無です。空虚そのものです。むろん恐ろしく孤独です。このことに無意識的に気づいたこの男は、周囲の事物を片端から奪い取り、自分の中に取り込み内部に積み上げようとします。やがて大統領になっても同様で、周囲の国を自分のものとしようと必死です。
 しかし残念ながらこの人の内心は相変わらず空虚そのもの、そこに何の充実感も感じられない。そこで新たな侵略と搾取に走り出すという悲劇を演じることになります。たとえ全世界の奪取に成功したとしても、これは変わらないでしょう。

 権力者の無知 プーチンは盲目そのものです。自分も周囲も見えず、あるのはただ人を支配しようとする限りなき貪欲だけ。自分が何故生まれてきたのか、今何をすべきなのか、自分はこれから何処へ行こうとしているのかなど、じっくり考えたこともなく何も知らないのです。この無知な権力者が、心中に荒れ狂う嵐のままに暴れ回っているのですから、たまったものではありません。目的地も不明な飛行なのですから、ロシアという飛行機は必ず墜落することでしょう。

 人は愛によってこそ 要するに、この悪魔的な男に哲学があるとすれば自分はただ強くなりたい、世界一強くなるためには少しでも多くの権力を持ち、少しでも多くの人間や領土、また財産を持ちたいという単純なものです。人間の幸わせが何処からやって来るかについて、何も分かっていない。プーチンはこれまで人に愛されたことがないのでしょうか。人を心から愛したことは一度もなかったのでしょうか。他人に親切をしてあげ、喜んでもらい、ホンワカとした喜びを味わったことがないのでしょうか?

 知的野獣では 実に「人は愛によって生きる!」。これは中高生など若い皆さんにもよく考えて頂きたいのですが、私達はとかく知識、技術、学歴、社会的地位や評価、経済力など良いと思われるものを、自分の中に懸命に取り込もうとしますが、それだけでは幸福はやって来ないし、時に危険でもあることです。その典型的な例は原爆であり、プーチン的人間の誕生です。さまざまな知的、経済的、政治的力は人類を救う為にも破滅させる為にも用いられるのです。頭が良いとか、優秀であるだけなら(かつてのオウム事件でいわれたように)「知的野獣」を生む可能性があるのです。

 利他心の涵養 人の幸せは多くの外的事物を所有することから来るのでなく、内面的充溢にある。それは周囲から奪い取るのと逆に、自分を与えるのです。実に私たちは愛によって生きる。学力より大切な現代の教育の課題は、自分を太らせることではなく「利他心」をどうして育てるかでしょう。聖書のいう「自分を救おうとするものは、かえってそれを失う」と言うパラドックスを私達は抱えているのです。

 貪欲から巨悪も この利他の教えをとんでもなく身勝手に解釈したのもプーチンでした。即ち、キリストの「人がその友のために命をすてるほど大きな愛はない」という言葉を利用して、ウクライナに向かう兵士達に檄を飛ばしているとは!驚きあきれるばかりです。「殺すなかれ」の大原則を無視し、戦争と犠牲的愛を結びつけているのですから。我欲に満ちた人はこの世の最善のものも自己愛の道具として利用するのです。

 政治への無関心 現代人は残念ながら真の幸福を取り逃がしています。産業革命以来努力してきた科学技術の発達、教育の振興、富の蓄積そして手に入れた快適な生活にもかかわらず、不思議な内面的空虚があるからです。そこで人々は疲れ学ぶ情熱を失い、享楽的な日常を送りがちです。プーチンという独裁者が出てきた温床が、ロシア人の当事者意識の欠如をあげている解説者がいました。長い間政治にたいした期待も興味も持てず、誰が上にたってもかまわない、という民衆の意識が問題なのです。これが次々生まれてくる独裁者の温床なのです。


 しかし、今危機に瀕する世界が必要としている指導者は、自分(達)の所有欲や貪欲から解放された内面的平和の人です。周囲の攻撃や敵意も落ち着いて受け止め、できるだけ善意と好意でお返しが出来る、即ち「平和の砦」を持つ人です。静かに流れる深い川のような政治家の出現のためには、それなりの国民的風土が必要であることを思います。あるウクライナの婦人は、家など全てを失い、逃げ惑うなかでこうささやきました。私はロシアを憎んではいません。仲間だからですと、これこそ現代世界が必要としている高い精神なのです(鶴岡市本町3丁目 日本キリスト教団 荘内教会牧師同保育園長)。

本文は荘内日報に掲載されました



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理事長・園長 矢澤俊彦

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