山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
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2021年1月16日
アメリカへの期待
矢澤俊彦
アメリカの大統領就任式を見て、私も深く安堵した。これならこの国は進んでいけそうだと思った。バイデンさんのスピーチに、私は久しぶりに、人の魂の底から湧きあがってくる誠意の力を感じた。国に大きな分断を招来させた前任者の罪悪をひと言も非難せず。「ひたすら前に進もう」と呼びかけた。それに深く同意し「よし、この人と共に立ち上がろう」との空気が満場を包んでいるのを見て、私はなんだかうらやましくもなった。
米国はすべての人が神の下に平等に創られていることを国是とし、それを生かす「民主」主義を目指して努力してきたはず。でもこの度もう少しで、人権も法もない大変な野蛮国家に転落する危険にあったのだ。それというのも、トランプ氏の考えが、世界はジャングルだから、とにかく強い力を持つしかない、という誤りに基づいているから。今回、黒人女性のハリスさんが副大統領に選ばれたのは、その哲学の明確な否定からである。
彼女の宣誓の声に涙する人も多かった。
様々な人々が住んでいるこの地球。この人々が果たして「共に生きる」ことができるかどうか。アメリカはその一大実験場だと言われてきた。それは今も変わらないだろう。
20日の晴れやかな就任式に感動した私は、アメリカへの新たな期待と希望がよみがえってくるのを感じた。78歳の新大統領の叫び。国をどん底から立ち上がらせようとする不退転の決意に打たれた。日本の高齢者も激励を受けたに違いない。
★ なお、就任の祝賀行事は数時間以上も続いたが、伝統を感じ、愛国心を刺激する歌や音楽はじめ、詩の朗読や真摯な祈りなどを上手に組み合わせた演出は、素晴らしいものでとても明るく力強いこの時間は、コロナへの鬱積した不安や厳しい寒さを忘れさせるものであった。
荘内日報に掲載されたものです
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