山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
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隣人を自分と同じく
2024年2月26日
(礼拝カード NO.44 お話 安希子先生)
★ じゅんくんは、もうすぐ小学生。家族はお父さん・お母さん、そして小学6年生になる、たけしくんというお兄さんの4人家族です。夕食を家族みんなで食べている時に「たけしお兄ちゃん、今日学校に遅刻したでしょ?学校から連絡が来たわよ」とお母さん。じゅんくんは不思議そうに「朝、寝坊しないで、学校に出掛けたのにどうしたの?」と聞くと・・・。
★ たけしくんは、「実は、横断歩道で渡りたくて困っているお婆さんがいたんだ。さその脇を沢山の人が通っているのに、誰も忙しかったり、めんどくさがって、お婆さんに声すらかけなかったんだよ。それで、僕、お婆さんに大丈夫ですかって声を掛けたんだ」そうしたら、お婆さん、荷物を持って長い横断歩道を渡るのが大変で困っているっていうんだ。それでお婆さんの荷物を持って、そして、お婆さんの手を引いて、ゆっくり・ゆっくり一緒に渡ってあげたんだ。それで学校に遅れちゃったんだよ・・・というのです。
★ それを聞いた家族みんなは、「それはとてもいいことをしたね」とたけしくんを褒めました。その話を聞いて、じゅんくんは思い出しました。「お兄ちゃん、そういえば、この前は小さな子と一緒にいたよね?」「見ていたのか!?」と少し恥ずかしそうなお兄ちゃん・その時は、転んでひざをすりむいていた女の子がいたのを見て、おぶってお家まで一緒に帰ってあげたというのです。その時も、たけしくんの他に女の子を助けようとする人はいなかったというのです。
★ なぜ、たけしくんはこんなに周りの人達に優しくしてあげられるのでしょう。それは、毎週教会の日曜学校に行っていた、たけしくんには忘れられない話があって、自分もその話の人のようにしたいと思っていたというのです。その話は・・・。
★ 山道を急いでいた旅人が数人の強盗に襲われ、お金も着物もみんな、はぎとられ、なぐられて、もう死にそうな目にあいました。「いてえ・・・うーん・・」、痛ましいうめき声が聞こえてきます。・・・そこへ立派な服を着た人がやってきました。その人はお医者さんでした。旅人の苦しむその声を聞き、チラッと旅人を見ると、「やばい・ヤバイ」といいながら、むこう側を走って過ぎていった。次にきたのは教会の先生。でもこの人も同じ、見ないふりをして・・・。でも次に通りかかったのは、馬に乗った男の人です。旅人が苦しんでいるのを見つけると、すぐに近づき、自分の持っていた薬を出して塗り、包帯をして介抱してあげました。そして、自分のつれていた馬に乗せ、町の旅館にまで連れていき、薬を替えたり、包帯を巻き直してあげたりと、旅人が良くなるまで介抱してあげたんです。・・・こうして旅人は助かったんです。この話をたけしくんは忘れませんでした。
★ 困っている人や苦しんでいる人、それが決して仲が良くない人であったとしても、手を差し伸べて助けてあげられる人を神様は喜びます。一人で良いことをする勇気。皆が嫌がることをする姿は素晴らしいですね。自分のことを愛するように周りの人を愛せるようになりたいですね。
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