山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」

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どんな食物も感謝して

2023年11月27日

(礼拝カード NO.32 お話 安希子先生)

★ 私たちの周りには、たくさんの食べ物があります。野菜や果物、それだけではありません。何十種類、いや何百、何千種類もあるかもしれませんね。みんなは好き嫌いせずに何でも食べていますか?これから二人の男の子のお話をしたいと思います。

★ こう君が通っている保育園では、お昼が近づくと「お腹空いた」「今日は、カレーかな?いい匂いがしてきたよ」「早く食べたいな~」と、食べるのを楽しみにしているお友だちがたくさんいました。でも、その中にお昼が近づくにつれ、なんだか元気がなくなりメソメソと泣き出してしまう子がいました。名前は、ヒロくんといいます。ヒロくんには苦手な食べ物があって、それで今日も泣いていたんです。ヒロ君は、給食の時間が嫌いでした。ヒロ君は野菜が苦手、その中でも人参が一番苦手。今日の給食のカレーには人参が入っているのです。もう泣かずにはいられませんでした。お家では、嫌いな野菜は食べなくても済みます。その代わりにお菓子やジュース、好きなものだけ食べます。さあ、ヒロ君はどうなったかな?ヒロ君は、好き嫌いが多いので、だんだん顔色が青白くなって、風邪をひくことが増えてしまいましたよ。

★ さて、もう一人の男の子こう君は、というと嫌いな食べ物はありません。野菜も何でもパクパクよく食べます。いつも給食は、お替りをして食べます。そんなこう君は、いつも元気いっぱいで、風邪をひくこともありませんでした。どうしてこう君は、いつも元気なのかな?それは好き嫌いせず何でも食べるからだよね。

★ こう君、実は、給食の時間になるといつも泣いてしまうヒロくんのことが心配でした。こう君はヒロ君に「どうして泣いているの?」と、声をかけました。すると「ぼく人参食べれないんだ。それなのに今日の給食には人参が・・」「えっ?人参が嫌で泣いてたの?ぼくは、人参大好きだよ。」こう君は少し考えて、「そうだそれならいいことがある。ぼくのおじいちゃんの作った人参ならきっと食べられると思うよ。だってうちのおじいちゃんは、野菜作りの名人だから。今度うちに来て」と言いました。ヒロ君は、「うん・・でも~」誰が作った人参だって嫌いなものは嫌いだからな・・と、思っていました。でも、こう君があんまり来てと、言うので「わかった、行くよ」と返事をしてしまいました。

★ お休みの日、ヒロ君は、お母さんと一緒にこう君のお家に行ってみました。するとお家の隣に広い畑があり、そこにこう君のおじいちゃんがいました。おじいちゃんは、野菜に水かけをしていました。大きなタンクから水を汲んで何回もかけています。タンクには雨水を溜めてあることを後で教えてもらいました。そして、野菜に虫が付いていないか一つ一つ見て回り、「大きくなったな~」「だんだんいい色になってきたぞ」「あと少し頑張るんだぞ」などと話し掛けたりもしています。それから、天に向かって「神さま、いつもありがとうございます。神さまのおかげで野菜も大きく育っています。これからもお守り下さい」と、お祈りもしていました。

★ おじいちゃんは、こう君とヒロ君に気付き近づいて来ました。「きみかい?人参が嫌いなのは、こうから聞いていたよ。でも、うちの人参ならきっと食べられるよ。うちの人参は、何て言ったって神さまが作って下さった人参だからね。育つ為に必要な畑の土もお日様も水も神さまが与えて下さった恵みによるもの。さあ、神さまの愛情たっぷりの人参だから、嘘だと思って食べてみるといいよ」と、採れたての人参をヒロ君にくれました。困り顔のヒロ君。こう君にも「美味しいから、ちょっと食べてみて」そう言われ、ヒロ君は渋々ちょっとだけかじってみました。すると不思議、人参が甘くてりんごのような柿のようなとても美味しい味がしたのでした。思わずヒロくんは、「美味しい」と言ってもう一口。「これならぼくも食べられるよ」と、パクパク食べ始めました。側で見ていたお母さんもビックリです。あんなに泣いて嫌がっていた人参を美味しいと言って食べているのですから。「良かったわね、人参が食べられるようになって。」一緒に喜び合いました。そして、おじいちゃんにお礼を言いました。もちろん神さまにも。

★ 「神さまは、本当に凄いな~」ヒロ君は、今まで食べることもせずに野菜嫌い、人参嫌いと決めつけていました。でも人参の美味しさを知ってからは人参が大好きになり、他の野菜も食べてみようと思うようになりました。

★ 今ではすっかりメソメソヒロ君から、何でも食べる元気なニコニコヒロくんになり、ピンクほっぺで風邪もひかなくなりましたよ。

★ みんなが、いつも食べている野菜や果物、お米、たくさんの食べ物が育つのは、人間の力だけではなく水や土、お日様の光が必要ですね。それは、神さまにしか作ることはできません。神さまが私たちに与えて下さっている恵によるものなのです。私たち一人ひとりのことを大切に思って下さっているからこそ与えられているのです。

★ 食べ物はもちろん、着るものなど身の回りにある全てのものを与えて下さる神さまに感謝の気持ちをもってこれからも過ごしていきましょう。だからこそ、好き嫌いをしたり、いらないからと簡単に捨ててしまったりせず何でも大切にしていきたいですね。



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理事長

社会福祉法人 地の塩会
理事長 矢澤俊彦
荘内教会保育園
園長 諏訪瑞代
997-0034 山形県鶴岡市本町3丁目5-36
電話/FAX 0235-25-7070
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