山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
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孤独な旅路に天からのはしごが
2023年10月2日
(礼拝カード NO.24 お話 諏訪園長先生)
★ 今日は園長先生が、旧約聖書の“ヤコブ物語”の一節を面白くお話してくれました。少し長く、難しい所もありましたが、子供達は静かに集中して聞いていて、とても感心しました。
★ アブラハムの子イサクの子ヤコブはなかなか悪賢い男、お兄さんエサウを出し抜き、年老いた父をだまして、「長子の特権(祝福)」を奪って逃げ出しました。遠くの叔父の家めざす必死の逃避行です。もちろん何も持たぬとても危ない旅です。
★ 日も暮れるとたちまち辺りは真っ暗、それに疲れきって一歩も歩けません。なにしろ、追っ手がかかるので、ただ一目散に駆けぬけてきたのですから。野原に一つの石があるのを見つけると「これが俺の今日の枕だ」、と思いました。頭を乗せると・・・なんと固かったことでしょう。これまでのフカフカの良い枕とは段違い。でも、昼の暑さがまだ少し残っているのが、せめての慰めでした。この先どうなるのかヤコブは不安でしかたがありませんでしたが、そんなことを思う間もなく、グーグー高いびきです。
★ さて、しばらくたった頃、ヤコブは不思議な不思議な夢を見たのです。もしかしたら、それは夢ではなかったかもしれません。とにかく凄い迫力で彼に迫ってきたので、ヤコブはその後一生忘れなかった位ですから。自分の肩が叩かれるままに目を開けてみると、どうしたことでしょう。満天のお星さまの奥の奥の方まで、高い高い長い長いはしごが伸びているではありませんか!そしてそれは、自分の頭の下の枕の石に繋がっているのです!
★ 「うわっ、すげえ、これは何だ、こんなもの見たこともないぞ」。そういいながら、なお見続けていると、もっとびっくりしたことは、はしごに何か白いものがうごめいているのです。それが天使の群れであることに気付いてヤコブはどんなに喜び、びっくりしたことでしょう。実に無数の神の使いが、そのはしごを上ったり、降りたりしているのです。それともに、深い悔恨の情が彼を包みました。「あァ、俺は何という悪党だったんだろう。それなのに、今見たこともない天使の群れに囲まれているのだ。・・・神様、ごめんなさい!」 そう心の中で叫んだ時、天からこんな声が聞こえてきたのです。「ようし、わかった。お前は私にとって大切な子だ。アブラハムとの約束をはたそう。私はこれからお前がどこへ行くにも完全に守ってあげよう。お前の子孫は、見よ、この空の星のように多くなるだろう」。彼のハートはもう張り裂けるほどでした。
★ 「いったいこれはどういうことだ。何一つ持っていない悪(わる)の俺なのに。こんな石の枕に天使が現れるとは・・・。神様はこんなに絶体絶命のピンチにある人に、現われて下さるのか! 何とありがたいことか。こんな恐ろしい場所こそ“天の門”であるとは」。
★ それからというもの、ヤコブはとても勇気溢れるの人になったのです。
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