山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
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<獣(けもの)になった王様
2023年5月22日
(礼拝カード NO.6 お話 裕子先生)
★ ある国にとてもいばりん坊で怒りっぽい王様がいました。名前はネブカ(ネブカデネザル)と言います。自分の言うことを聞かないと、家来を追い出したり時には殺したりと、本当に困った王様でした。家来たちも国民も何も言えないので、王様はやりたい放題でした。
★ ある夜王様は不思議で気味の悪い夢を見ました。それは大きな高い木の夢です。天にまで届くような大きな木に、沢山の小鳥や動物が集まっていました。突然強い不思議な風が吹いてきて、大きな木は切り倒されてしまいました。集まっていた動物たちもいなくなってしまいました。そして切り株の陰から一頭の気味の悪い獣が現れました。
★ 王様は“はっ”と目を覚ますと、夢のことが気になって仕方ありません。夢の読み解きができるダニエルを呼びました。「高い木は王様のことです。集まっていた動物たちは国民です。王様の権力も富も家来たちの数も大したものです。しかし神様の怒りに触れて王様は追い出されてしまいます。一頭の獣となり雨露に濡れ、食べる物も無く草を食べて何とか生きていくのです。でも王様が神様を信じる様になればそんな事にはなりませんよ。」
★ ダニエルの話を聞き王様は神様を信じ感謝して生活しました。何事も無く何年かが過ぎました。しかし次第に神様への感謝を忘れ、神様から心が離れていきました。ある日塔の上から国全体を見下ろすと、王様はこんな事を言ってしまったのです。「この国が豊かになったのは私がすばらしい王だからだ!私は何と強い王なのだろう!」そのとたん雷が鳴ったかと思うと大雨が降ってきました。王様は自分の部屋に戻りふと鏡を見ると、そこに映っていたのは全身毛むくじゃらの一頭の獣でした。口から出る声は獣の唸り声でした。
★ 家来に見つかり獣になった王様はお城から追い出されてしまいました。住む所も無く雨に濡れ、草や木の根っこをかじって暮らしました。7年がたった時、獣になった王様は顔を天に向け「神様、やっとわかりました。自分一人の力でこの国を大きくしたのではなく、全て神様がやって下さったことなのですね。私が間違っていました。許して下さい。」ぱーっと辺りが明るくなったかと思うと、そこは元居た部屋でした。王様はダニエルを呼ぶと、「お前の言った通りであった。これからは神様を忘れないで良い王になるぞ。」と言いました。
★ 私たちも何かができた時、それは自分一人の力でやれたのではありません。支えてくれた周囲の人たち、そしていつも守り、力を下さる神様に感謝をしましょう。
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