山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
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神様から離れた息子はすべてを失って
2022年6月27日
(礼拝カード NO.11 お話 青塚先生)
★ このお話でお父さんとは天の神さまのこと。息子は私達のこのですから、よく考えながら聞いて下さい。
★ ある所に、お父さんとデスペという一人息子がいました。何不自由ないのですが、デスペはなんだか毎日がつまらない。もっと、大きな町へ行って、一旗あげようと思い立ちました。そこで、お父さんにお金の半分を貸してくれるよう、何回も頼んだのです。ついに、根負けしたお父さんは、デスペにたくさんのお金を持たせてやったのです。
★ 大都会には、面白い事がいっぱいありました。真面目に働いて大きな会社を作ろうとしたデスペさんの思いも、どこへやら。もらったお金で毎日、遊び暮らすことになってしまいました。でも、気が付くとお金が無くなっていました。そんなデスペを助けてくれる友達は誰もいません。お腹は空くし、着物はボロボロ。そのうちに病気になって、トボトボ歩いていくと農家がありました。あまりのひもじさにデスペは豚小屋にいって、豚たちのエサに顔を突っ込んで、カツガツ。すると「なんだ!お前!!これは俺たちのものだぞ!」なんと、豚が怒っているのです。「これは、お前の食べる物じゃない!!さっさと出ていけ!!」鼻で小突かれたデスペは、もう泣くに泣けません。
★ その時です。デスペは、自分の本心を取り戻したのです。「ああ、俺は何をしてしまったのか。」もらったお金も時間も、健康まで失って・・・。「もう息子でなくていい、雇って働かせてくれればいいんだ・・・でも、とにかくお父さんの所にいってゴメンナサイっていわなきゃあ・・」。そう思うと、あの楽しかったふるさとのお家のことが、色々思い出されて仕方ありません。やっと最後の元気を振り絞って歩き始めました。
★ さあ、こちらはお父さん、どうしていたと思います?そう、可愛い息子がいなくなってから毎日が心配で、いつも遠くのほうを眺めていたのですが・・・・・ある日、地平線のかなたに小さな人影のようなものが見えたのです。それが息子であることはすぐ分かりました。どうしてって・・自分の息子だから。お父さんはすぐ脱兎のように飛び出していきました。・・・それに気づいた息子も走り出しました。「おう息子、よく帰ってきた、よかった、良かった」「お父さん、ごめんなさい、あのお金何にもなくなって・・・」「いいんだ、いいんだ、こうして帰ってきてくれただけで十分だ。さあお祝いだ、お祝いだ。死んでいた私の大事な息子が帰ってきたんだから!」。
★ さあ、みなさん、もう一度このお父さんが私達の神様であり、放蕩息子が自分であることを思いながら、この話を味わってみましょう。
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