山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
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財産を全部失った息子
2021年6月21日
(礼拝カード NO.11 お話 優先生)
★ このお話でお父さんとは天の神さまのこと。息子は私達のこのですから、よく考えながら聞いて下さい。
★ ある所に、お父さんと次郎さんという息子がいました。何不自由ないのですが、次郎さんはなんだか毎日がつまらない。もっと、大きな町へ行って、一旗あげようと思い立ちました。そこで、お父さんにお金の半分を貸してくれるよう、何回も頼んだのです。それでもお金をもらえない次郎さんは、お父さんの金庫からお金を盗んで大都会に向かってしまったのです。
★ 大都会には、面白い事がいっぱいありました。真面目に働いて大きな会社を作ろうとした次郎さんの思いも、どこへやら。もらったお金で毎日、遊び暮らすことになってしまいました。美味しい御馳走を毎日食べて、自分の分だけでなく周りの人達にも御馳走してあげて、友だちになろうと声を掛けるのでした。御馳走になった人たちは次郎さんのお金目当てで、友だちのフリをして近づいてきます。でも、しばらくして気が付くとお金が無くなっていました。そんな次郎さんを助けてくれる友達は誰もいません。お腹は空くし、着物はボロボロ。そのうちに病気になって、トボトボ歩いていくと農家がありました。なんとか、豚に餌をやる仕事をさせてもらえることになったのですが、豚が餌を食べる様子を見ていると、あまりのひもじさに次郎さんは豚たちのエサに顔を突っ込んで、カツガツ。すると「なんだ!お前!!これは俺たちのものだぞ!」なんと、豚が怒っているのです。「これは、お前の食べる物じゃない!!さっさと出ていけ!!」鼻で小突かれた次郎さんは、もう泣くに泣けません。
★ その時です。次郎さんは、自分の本心を取り戻したのです。「ああ、俺は何をしてしまったのか。」もらったお金も時間も、健康まで失って・・・。「もう息子でなくていい、雇って働かせてくれればいいんだ・・・でも、とにかくお父さんの所にいってゴメンナサイっていわなきゃあ・・・」。そう思うと、あの楽しかったふるさとのお家のことが、色々思い出されて仕方ありません。やっと最後の元気を振り絞って歩き始めました。
★ さあ、こちらはお父さん、どうしていたと思います?そう、可愛い息子がいなくなってから毎日が心配で、いつも遠くのほうを眺めていたのですが・・・・・・ある日、地平線のかなたに小さな人影のようなものが見えたのです。それが息子であることはすぐ分かりました。どうしてって・・自分の息子だから。お父さんはすぐ脱兎のように飛び出していきました。・・・それに気づいた息子も走り出しました。「おう息子、よく帰ってきた、よかった、良かった」「お父さん、ごめんなさい、あのお金何にもなくなって・・・」「いいんだ、いいんだ、こうして帰ってきてくれただけで十分だ。さあお祝いだ、お祝いだ。死んでいた私の大事な息子が帰ってきたんだから!」。
★ さあ、みなさん、もう一度このお父さんが私達の神様であり、放蕩息子が自分であることを思いながら、この話を味わってみましょう。
★ 優先生は、今回のお話で金庫やドレス・ネックレスなどを用意して劇のように演じてくれました。また、お金目当ての友だちを英世先生が演じてくれました。それを見て子どもたちは楽しんで聞いていました。お父さんの絵の裏には、イエス様の姿があり、元気な次郎さんの姿に裏側にはボロボロの乞食のような次郎さんの姿が描かれているのです。
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