山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
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父さん母さん本当にありがとう
2021年5月10日
(礼拝カード NO.5 お話 矢澤園長先生)
★ 昨日は“母の日”でした。聖書は、お父さんやお母さんを大切にすることを教えています。みなさんはどうですか? お母さんを大事に思っているでしょう? みんな、お母さんが大好きだよね?ところが・・・「お母さんなんて、大っ嫌いっ!」という子がいるんです・・・
★ ケイコちゃんは、一年中で、母の日が一番嫌い。ほらね、つまらなさそうな顔をしているでしょう?「私、お母さんが大っ嫌い。だって、だって・・・お母さんの顔は、オバケみたいなんだもの。えっ? どこがオバケみたいなのかって? そう、こっちから見たら分かんないんだけど、反対から見たら・・・。「ね、ヒドイ顔でしょう? 何か知らないけど、大きなヤケドのあとみたいなものがあるの。」「だから私、そのことで皆にいじめられるの・・・。『や~いや~い、お前の母さん、オバケみたいだな。ヒドイ顔だ。お前のお母さんの顔を見ると、怖くて夜眠れなくなるよ。や~いや~い、お前はオバケの子供だ~。近寄るな~、みんな近寄るなよ~!!」
★ そしてとうとう耐え切れなくなったケイコちゃんは、「お母さん、お母さんはどうしてそんなヒドイ顔なの?私、恥ずかしくて、もう学校になんて行けないっ!お母さん、これからはもう絶対にみんなの前に顔を出さないでね。いい? わかった?」
★ 「ごめんね、ケイコちゃん・・・そんなに傷ついていたのね。ゴメンナサイ・・・」「ゴメンナサイじゃないわよ。何でそんな顔なの?みんなお母さんのことをオバケだって言ってるわ!」お母さん「そう・・・ホントにオバケみたいですものね。仕方ないわ・・・ゴメンナサイ。でも、そんなにこの顔のことを知りたいなら、今まで黙っていたけど、お話しするわね。」
★ 「あなたがまだ赤ちゃんだった時、お母さんはまだこんな顔じゃなかったの。そしてある日、お家が火事になってしまったの。火事になったお家でケイコちゃんが逃げ遅れてしまったの」「それを知ってお母さんは、ビックリして助けに向かおうとしたのよ。」消防の人達が「今、行ったら、お母さんまで助からないよ!やめなさい」と止めたのよ。でも、お母さんは火の中へケイコちゃんを助けに飛び込んだのです。火の中でケイコちゃんの泣き声が聞こえます。「ケイコ~!ケイコ~!」お母さんは必死に泣き声の方に向かいました。そしてケイコちゃんを見つけると、持っていた毛布でくるんで、助け出したのです。家の外へ逃げ出したお母さんは、髪は燃え、体はヤケドだらけ、そして顔にも大きなヤケドを負ってしまいました。
★ そのヤケドは時間がたつにつれて良くなってきました。しかし顔のヤケドだけは大きな傷になって消えなかったのです。その話を初めてケイコちゃんにお母さんは話したのです。そして「でも、あなたが何ともなくてホントに良かった。私の顔はこんなになってしまって、あなたに悲しい思いをさせてしまっているけど、あなたは元気だから、ホントに良かったわ・・・。」お母さんは、そう言って、ケイコちゃんに向かって微笑みました。
★ 「お母さん、ゴメンナサイ!私、何も知らなかった。私のためにそんな顔になっちゃったんだね。ゴメンナサイ、本当にゴメンナサイ。そしてお母さん、ありがとう!!」ケイコちゃんは、本当のことを知りました。そして、母の日の喜びを、初めて知ったのです。
★ 神様は、あなたのことを愛しています。そして、お母さんも、お父さんも、子どもを心から愛しています。その愛に感謝して、お母さんやお父さんを大切にして、敬い、愛することを続けていきましょう。それからというもの、ケイコちゃんはお母さんの顔が大好きになりました。そして、あのいじめっ子たちにも、お母さんのことを自慢したのです。そうしたらどうでしょう、あれだけいじめていた男の子たちも、ケイコちゃんの話を感心して聞くようになりました。
★ 「私、お母さんの顔がだ~い好き!私にとっては、世界で一番美しい顔。神様、こんなに素晴らしいお母さんを与えてくださって、本当にありがとうございます!」ケイコちゃんは、とっても大切なことを知ったのです。
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