山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
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お金が無くても、幸せです
2020年11月24日
(礼拝カード NO.32 お話 安希子先生)
★ ある国にセイラちゃんという女の子がいました。セイラちゃんのお家はお金持ちで、お家はとても大きくて、お手伝いさんが3人もいたのです。欲しい物があった時は、お父さん・お母さんにおねだりすれば、「いいよ、セイラの好きな物なんでも買ってあげるよ」と買ってもらっていたのです。食べるものも自分の好きなものを用意してもらい、嫌いな食べ物は、すぐにポイっと捨ててしまっていました。裕福な生活をしていたセイラちゃん、周りの友達に優しくすることもありませんでした。そんなセイラちゃん、モノや食べ物に恵まれていたのに、なんだか毎日つまらなそうな顔です。
★ もう一人は、戦争の続いている国にいるのサラちゃんのお話です。私達の家族は兄弟8人、おじいちゃん・おばあちゃん、お父さん・お母さんと大家族。でも、住んでいる家は、一つしか部屋はなく、水道もない、ボロボロの家です。砂や風が吹き込み、雨になると水も流れ込んでくるところ。生きるので精いっぱいの生活です。
★ 着る物もわずか、食べるのは夕食1回だけ、それもわずかのパンあるいはお芋とスープのようなものだけ。一日中そして夜もお腹が空いて仕方がありません。栄養失調の赤ちゃんが、夜通し泣いています。朝になると私も水汲みです。バケツやタンクを持って遠くに行きます。雨水を汲んできて泥の沈むのを待って、使いますが、それがもとで伝染病にかかることもよくあります。少年たちは、遠くの町まで働きに行きます。学校に行ける子どもはいい方です。でも、そこも屋根も窓もなく、大きなテントの下、あるいは木の下で文字を習います。教科書もノートもなく、机も椅子もありません。そして、おやつや昼食も出ないので、学校はお昼でおしまい。家に帰って、出来るお手伝い。ゴミを拾ってくる人もいます。
★ でも、そんな中で、皆助け合っています。知らなかった大人たち、子ども達もとても仲良しになりました。お腹が空いていても、なんだか楽しい毎日です。周りの男の人・女の人が自分のお父さん・お母さんのように感じられます。大人の人も私達のことを自分の子どものように思ってくれているのでしょう。それから、毎朝お祈りをします。一週間に一回はみんなが集まって、礼拝です。今朝こうして、みんな集まっているように讃美歌を歌ったり、お話を聞いたり、戦争が世界から無くなるよう、貧しさに苦しむ人がいない世界になるようにお祈りします。私がお話することもあります。私は、この礼拝の時が大好きです。お腹が空いていても、幸せになれることを日本の人達にも知ってもらいたいと思います。そして、こんな戦争がどうしたら、無くせるか、貧しい人が少なくなるか一緒に考えてみましょう。
★ 今日のこの安希子先生のお話は、今週からはじまる「お腹を空かす日」や「サンタの貯金箱運動」そして、なにより世界中の人の喜びである、「クリスマス」を頭に置いたものです。
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