山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
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箱船と虹
2020年10月5日
(礼拝カード NO.25 お話 矢澤園長先生)
★ 人間たちがどんどん増えてくると、みんな神様を忘れ、自分勝手なことをむき出しにするようになりました。「何、神様だと。そんなもん信じて何になる?神様がいったい何をしてくれるの。礼拝に行くヒマがあったら、お金を稼がなくちゃ・・・」。とにかくみんなの心も冷えて殺伐となり、暗い事件も絶えないようになりました。
★ そこで神様は色々考え、悩まれたすえ、「ようし、みんなに十分警告してから、大洪水を起こそう。それでみんなの心が初めのように綺麗で愛情深くなればいいのだが・・・」。
★ そこで神様が天から御覧になると、とても信仰と愛情深いノアさんという人が目に留まりました。そこでこう呼びかけたのです。「ノア、私はもう一度人間達にチャンスを与えようと思う。やがて世界中に大雨が降る。それはこれまでになかったようなもので、大洪水になる。お前は大きな箱船を造りながら、そのことを皆に伝えなさい。もしかしたら、悪いことをしている人も考えを変えて、皆で沢山の箱船を造るようになるかもしれない」。
★ 信仰深いノアは大変びっくりしましたが、それを信じたのです。そこで彼はすぐみんなを集めて「神様は私にこう告げられた・・・」と話出しました。でも、「何、大洪水・・バカも休み休み言え」、と一人として聞く人はいません。それを見たノアはすぐ山に登って大きな木を切り出し、船を造り始めました。幅120mで3階建てというのですから大変です。それも今のように機械もないのですから。
★ それを見た人々は口々に「いよいよあいつはおかしくなったぞ。一人で何を造ろうというのだ。何もできはしないのに」・・・。でもノアは周囲から何を言われてもへこたれません。ノコギリやカンナの手を休めると、高い丘や町の四辻に立って、神様の警告を伝え続けたのです。
★ 船はほんのすこしずつできてきましたが、それを手伝う人はいたでしょうか?驚くことに誰もいなかったのです。一人もですよ。ノアの家族や親戚も、このことになると協力しません。ああ、何という情けないことでしょう。それを見ながら大変悲しく思ったのはノアだけではありません。天の神様もがっかりです。
★ そんな風にして何と100年も経った頃・・・ようやく大きな箱船が出来上がったのです。ッその時ノアの耳に久しぶりに神様の声が聞こえてきました。「ノア、よくやったぞ。でも一人も協力しなかったのはひどすぎる。わたしはやはり洪水を呼び寄せよう。もう一回みんなに警告しなさい。それから家族といろいろな動物や植物をひとつがい(雄と雌)ずつ船に乗り込ませなさい」。
★ 船の完成を見た人々は、ついにそこに乗り込んだでしょうか。いえいえ、かえってノアをあざけって言いました「この毎日の天気を見ろ。お前の気の狂いはもう治しようがないよ」。辛うじて説得されて乗ったのは、ノアの家族でした。やむなくノアは用意しておいた動物達を船に乗せました。人間はわずかでしたが、船の中はとてもにぎやかになったのです。
★ 動物たちが乗り終わってしばらくした時です。あんなに快晴だった空が急に曇り出し、みるみるうちに大粒の雨です。それから凄い大雨となり、それは何と40日40夜も降り続いたのです。あたり一面大洪水、田畑も家も町も山もみんな洪水の下に沈んでしまったのです。ノアはその間、ひたすら神様に祈りつづけたのでした。
★ 雨がやみ、しばらくするととても綺麗な虹が出ました。「ソレッ」とみんな船から飛び出しました。虹の向こうから神様の声がノアたちに響いてきました。「これは希望の虹です。みなさんは、もう私から離れないで、この虹をいつも心にもって、生きていきなさい」。
★ でもノアは素晴らしかったですね。あんなに強くたくましく、神様とともに進んで行きたいですね。今でも神様をあざけり、バカにし、その警告に耳も貸そうとしない人が沢山いるのですから。
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