山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
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人間をとる漁師になる
2020年5月18日
(礼拝カード NO.6 お話 千文先生)
★ イエス様は、その当時たった一人。ガリラヤの湖のほとりにやってきました。夜が明けて間もなくのことです。すると、一人の漁師さんがしょんぼりしながら破れた網を繕っています。ガッカリしたような、寂しそうな、つまらなそうな顔です。気になったイエス様が近づいて尋ねると、「困ったもんだ。もう半月も不漁続きだ。家族5人食べるものもねえ。心配したウチのばあさんは、寝込んじゃったよ。」と言うのです。「そうか、それじゃあ、私をその船に乗せて沖に連れて行ってくれないか?」変なことを言うと思った漁師さん、その人を見てもどこかの平凡なおじさんのようで、嫌だなと思いつつも、「いいですよ。」と返事をしてしまいました。
★ 沖に出たところで、「さあ、このあたりに網を下してみなさい。」でも、ここには何回も網を下しているのにと、思いながら漁師さんは、「まあ いいや」と大きな網を湖に投げ入れました。しばらくすると、網に手ごたえがありました。「ややっ!これはどうしたことだ」と驚きながら、少し引き上げようとすると重くて、重くてとてもダメです。そこで、「おーい、誰か助けに来てくれ!」と叫ぶと、三人の漁師さんが駆け付けてくれ、やっと引き上げてみて、ビックリ!!大小様々な魚。また見たこともないような、貝や海草などで、船は沈みそうになったのです。それを、友だちの船にも分けてやっとのことで浜辺に着きました。こんな大漁は長い漁師生活で経験したこともありません。友だちもビックリ仰天しています。
★ この漁師さん実は名前をシモンさんといいます。漁師さんは、旅の人をよく見ました。すると、どうでしょう。その人の目は優しく輝き、その姿全体からさっきは感じなかったような、光がこちらに差し込んでいるではないですか。「す、す、すいません。どなたかはわかりませんが、こんなことは初めてです。私は、元気が出ました。これまでは、不安症で毎日ビクビクしながら、やっと生きてきたのです。よかったら、これからあなたについて行ってもよろしいでしょうか?」その人は言いました。「シモン、よく言った!私の名前はイエスだ。今日からお前は私の弟子だ。困っている人に神様の助けを与える人になろうではないか。」そう言われたシモンさん。もう嬉しくて仕方ありません。船も網もとれた魚も、みんなそこに置いてイエス様と一緒に出掛けたのです。ビックリしたのは、仲間の漁師さん達です。でも、お家で待っている家族には、この魚を持って行ってあげよう。おばあさんやお父さんも、さぞびっくりするに違いないけれど。仲間たちは、イエス様についていったシモンを見て唖然としていました。
★ これが、シモン・ペテロさんとイエス様の最初の出会いでした。親思いのシモンさんのことです。お家の人にはそれからも、やさしくしたに違いありません。
★ 人生はとかく不漁になりがち、でもイエス様が共におられるならば、大漁に恵まれるのです。
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