山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」

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貪欲で豊作を独り占めした愚かな農夫の物語
(お金で幸せは買えませんよ)

2020年2月3日

(礼拝カード NO.41 お話 矢澤園長先生)

★ これはある時イエス様がしてくれたお話です。あるところにトムさんというお百姓さんがいました。その年はどうしたものか、大変な豊作で、お米も麦もお芋もとうもろこしも野菜も果物も、どれもすごく沢山とれたので、大喜び、「きっと神様がわしに御褒美をくれたのじゃ」と思い、「さてこれをどうしたものか、これ全部をしまうこともできやしない」というのです。そんなことを云ったからって、トムさんは神様のことなんて少しも考えてはいないし、お祈りもしたことはないんです。

★ 「そうだ、これみんなをしまいこめる大きな倉庫を建てよう。そして全部をしまってから、あとは毎日遊んで暮らせばいい。もう汗水たらして働かなくてもいいんだ」。そう決めるとお百姓さんは沢山の大工さんを連れてきて大きな蔵を建てました。「ありゃあ何だ・・」と、道行く人たちはびっくりしました。そこにとれた作物をしまう作業もとても大変だった。でもそれも終わるとトムさんは、「よーし、これでOKだ」と言って、毎日ぜいたくに遊び暮らし始めたのです。もう働きません。・・・うわさを聞いて沢山の乞食たちがやってきました。「トムさん、お願いです。私達たべものいがないんです。どうか助けてください」。でも・・・どうしたと思う、そう、こう言ったんです、「ダメダメ、これは俺様が働いて稼いだもの、お前たちも働けばいいじゃないか・・・怠けちゃあかんよ」。

★ さあ皆さん、この人ちょっとおかしいと思いませんか。どこがおかしいか、考えてみましょう。第一に、この豊作は確かに天の神様の贈り物だったことです。神様が太陽や雨や風や雪や大地やミミズたち(土をよく耕してくれます)や、そういうものすべてをただでプレゼントしてくれたからこそ、作物が大きくなったことを忘れているんです。大体、お米や苗や種や球根なんかだって、自分で作ったものじゃないでしょう。

★ 神様を忘れているのが第一、第二に忘れているのが隣人、仲間のことです。とれた作物のことばかりが頭にあって、困っている人々が全く見えない。だから乞食が訪ねてきても、「ダメダメ、自分で働きなさい」なんてつめたいことを言うんです。「みんなで分け合う」ことを知らないんです。

★ 第三にトムさんが馬鹿なのは、そんな遊び暮らしていれば、自分の心も体もたちまち腐ってしまうこと、それに倉庫にたくわえた食べ物だって、たちまち腐っていくこと、ネズミもくるしカビもはえる、ドロボーもくるし、洪水や火事にもなるかもしれないから安心して寝られない・・・そんなことを少しも考えなかったことです。

★ ある夜、トムさんは夢を見ました。あるお百姓さんが蔵に作物をしまって遊び暮らしていると、神様の声が聞こえてきました。「馬鹿なお前だ。そんなことをしていると、もうすぐ病気になって死んでしまうぞ」。でもその人は神様のいうことを本気にしませんでした。すると2,3日して高い熱が出て、そのまま死んでしまったのです。

★ 夢から覚めたトムさんは恐ろしくなり、ガタガタ震え始めました。わしはあの人と同じだ、どうしよう・・・。そこでしたこと・・・まず神様にごめんなさい、を言いました。「わしは馬鹿だった。神様が全部プレゼントしてくれたものを自分のものだと考え違いをしていた・・・」。そして、倉庫を全部開放して、乞食や貧しい人にみんな分けてあげたのです。まあどんなに沢山の人が集まったことか。倉庫はたちまちからっぽになりました。でもトムさんはなぜかとっても幸せでした。「分け合う」ことがこんなに嬉しいなんて・・・初めて分かったんです。それから毎週教会にも通って、神様に感謝し、またよく働く人になりました。



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園長

社会福祉法人 地の塩会
理事長 矢澤俊彦
荘内教会保育園
園長 諏訪瑞代
997-0034 山形県鶴岡市本町3丁目5-36
電話/FAX 0235-25-7070
ホームページ  http://skh.tyo.ne.jp/

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