山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
トップページ > 情報発信 > 月曜礼拝の記録 2019年度
前のページに戻る
葦の茂みで拾われたモーセさん
2019年10月26日
(礼拝カード NO.26 お話 矢澤園長先生)
★ 外国人労働者が増えてくると、日本でも時々問題にされます。かつて、エジプトの国にイスラエル人がどんどん増えてきた時のお話です。言葉も違う、皮膚の色も違う、生き方も違う。違うイスラエルの人々は、エジプト人にとっては大きな脅威となりました。そこで、エジプトの王様は外国人達をとても重くて厳しい労働をさせました。ところが、この人々は体も丈夫、意気も盛んです。天の神様を固く信じているので、厳しい生活にへこたれないでどんどん数を増やしていくではありませんか。そこで、王様は「よーし、おふれを出してイスラエル人に男の子を産ませないようにしよう」としました。
★ さて、あるお家で可愛らしく玉のように輝く男の子が生まれそうになりました。助産婦さんは、神様を深く信ずる人だったので、その子の誕生を助けてあげました。お家の人は大喜びでしたが、「さて、困った。王様の家来に見つかると殺されてしまうかもしれない。」そこで、仕方なく男の子を床下に隠して育てたのです。可哀想ですが、赤ちゃんは泣くので仕方ありません・・・・・・でも、赤ちゃんはたちまち大きくなります。声も大きくなります。外では、家来がいつもウロウロしています。「さあ、困ったどうしよう」お家の人は、一生懸命知恵を絞りました。誰かが、「いい考えがある。」とヒソヒソ・・・。
★ ここはナイル川の岸辺近くです。綺麗に着飾った女の人達が、キャーキャー言いながら水浴びをしています。と、その時です。流れてきた桃から生まれた桃太郎の話がありますが・・・。でも、水浴びをしていた人々―実はエジプトの王女様達だったのですーが、「あれ、何?」と見るとプカプカ・ユラユラと・・・桃ではなくて、葦で編んだ綺麗なお家のような籠がこちらに流れてくるのです。「不思議だね。何だろう」と、王女様は急いですくい取って籠を開けてみたのです。その時、「オギャーオギャー」という可愛い鳴き声です。「あっ!赤ちゃんだ」子供のいなかった王女様は大喜びで抱き上げると今度は「ニコッ」と嬉しそうに笑ったのです。その可愛さといったら、それに不思議な輝きがその子には漂っているのです。
★ 王女様達は、一目見て分かったのです。「これは、外国のイスラエル人の生んだ赤ちゃんだ」でも、なんて可愛らしいのでしょう。見ているうちに、その子をそのまま、川に流す事は出来なくなってしまったのです。王女様は思いました。「よし!王様に是非お願いして、私が育てることを許してもらいましょう」そこで、籠におさめられた赤ちゃんを大事そうに抱えてお城へ帰ったのです。話を聞いて始めは顔を曇らせていた王様も、お妃様も王女様があまりに熱心に頼むものですから、根負けさせられました。大喜びの王女様がどんなに一生懸命その子を育てたかお分かりでしょう。(付け加えますが、その子の名前はモーセさんと名付けられましたが、それは水から拾い上げられたものという意味です。)
★ モーセさんは王宮の中で体も大きくなり、知恵も付きました。たくさんの本を読み、自然の中で遊び、たくましく育っていったのです。普通の子とは違う不思議な力強さが感じられました。王女様達は、大いに喜びながら、この子はこの先どんな人生を送るんだろうと思い、心配もしました。イスラエルの血筋を持ちながらエジプトの王宮で育ったモーセさんはそれから大いなる働きをしたのです。
(まとめ-園長)
|
|
前のページに戻る
|