山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
トップページ > 情報発信 > 月曜礼拝の記録 2019年度
前のページに戻る
この世界を創られた神様
2019年9月17日
(礼拝カード NO.22 お話 千文先生)
★ 昔、とてもわがままでいばりんぼうの王様がいました。ネブカデネザルといいます。その王様によく仕えている人にダニエルという家来がいました。家来になっていますが、もとは隣国のイスラエルから連れてこられた捕虜でした。ダニエルの心身は強く、仲間の10倍も働いたのですが、その力の源は神様に祈ることでした。でも自分の部屋で静かに祈るものですから、この秘密を知る者はいませんでした。王様は、ダニエルがすごい力を持っていることに気が付き、側に置いて頼りにするようになりました。特に怖い夢を見た時など、ダニエルは神様の力によってその意味を説明してあげると王様はますますダニエルが大好きになりました。
★ 王様に可愛がられているダニエルの姿を見た家来たちは妬みの火を燃やし、「なんとかアイツをやっつける方法はないか」と相談しました。そして、ダニエルのいる部屋にあった小さい穴からのぞくと、彼は一生懸命なにやらお祈りしているのです。そこで、その家来は思いついた事がありました。翌日、王様の前でその家来はこう言ったのです。「王様、あなたは素晴らしい。私たちにとってあなたは、神様のようです。そこで、あすからこの国中の人に毎日3回宮殿の方を向いて王様を拝むように命令するのです。そして、そうしないものは、あそこのライオンの谷に放り込んだらどうでしょう」いばりんぼうの王様はそう言われると、あまり考えずに「それはいい!」と言ったのです。ライオンの谷とは王宮に程ない所にある深い谷で、そこにはいつも飢えたライオンが何匹も放ってあるんです。悪事をした刑罰として、よく罪人がそこに落とされて、今まで生きて帰ってきた人はいないのです。
★ さて、その布告はただちに国中の人の知る所となりました。そしてその時から、その国の老若男女、上から下々の者までみんな時間がくると、宮殿の方に向き直って「我らの神なる王様、感謝します」と最敬礼を繰り返し始めました。
★ さあ、その翌日のことです。「王様、大変です・・おふれを守らない者がいます。ダニエルです。彼はお城と反対の方を向いて、何やらお祈りしています。」その名前を聞いた途端、真っ赤に怒っていたネブカデネザル大王の顔がくもりました。「王様、いかがしましょうか・・?」。王様は困りました。あんなに知恵があるダニエルを殺してしまうのは、余りにもったいないこと、それにダニエルは気に入っていた家来なんですから。
★ 王様は命令をやめようかと思いましたが、でもそれは出来ません。王様が悩んでいるうちに、ダニエルはライオンの谷に放り込まれたのです。 時は夕方でした。ライオンたちはきっと腹ペコに違いありません。ダニエルはどうなったことでしょう。・・・その夜、王様はまんじりともしませんでした。「ああヒドイことになってしまった。こんなことならあんな命令を出すんじゃなかった。でも何でダニエルはあんなことを・・・と色々思い悩んでいたのです。
★ 夜がほんのちょっと白み始めたころ、王様部屋を飛び出し、ライオンの谷に向かいました。そこへ行くと番人が言いました。「王様、変です。ライオンのやつらあんなに大人しくなっちゃって、さっぱり食いつかないんです。こんなことは初めてですよ」。
★ それを聞いた王様はすぐ下をのぞき込み、びっくり仰天、何と数匹のライオンがダニエルの話に静かに聴き入っているではありませんか!チョコンと可愛らしくお座りして、何やら気持ちよさそうなのです。王様は大声で叫びました。「おーい、ダニエル、大丈夫か、わしが悪かった・・・さあすぐ上がって来なさい。もうあの命令はないことにするぞ」。ああ、よかった、良かった・・・と王様は顔をくしゃくしゃにして番人が不思議がるのも構わなかったのです。
★ でもどうしてダニエルはライオンに食べられなかったんでしょう。これが大事な所です。考えてください。彼は隣のイスラエルの人で、小さいころからイエス様のお父さんである本当の神様を拝んで、力をもらっていたんです。サムソンや少年ダビデのお話を思い起こして下さい。そういう力を頂いているダニエルを見た時、飛びかかろうとしたライオンの足がすくんだんです。「ややっ、この人はどこか違うぞ。何だか変。力が抜けていく」。近づいてきて頭をなでられるとまた不思議に穏やかになりました。お話を聴いていると、おなかがすいていることも忘れて何だかとっても幸せな気分になってきたんです。「こんなことはじめてだ・・・」ライオンたちも不思議な気持です。そんな風にして長い夜を過ごしていたようなのです。
★ 元気なダニエルを見て王様はいいました、「本当にわしが悪かった。それだけじゃない、お前の神様こそ本当の神様だ、ということがよく分かった。わしもこの国に人も、今度はそなたの神様を一緒に拝ませてくれないか?」・・・ダニエルはもちろん「いいですとも、神様は喜んでお力を下さいますよ」。
★ こうしてそれからは、ダニエルの信じるイスラエルの神様をみんなが拝むようになった、ということです。
★ ところで、ここで出ていくるライオンの谷とはなんでしょう?それは、私達の敵、また大きな悩み、例えば病気・事故・貧乏・試練など手に負えないようなものを指しています。これを考えると、この話が真に迫ってきますね。
|
|
前のページに戻る
|