山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
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イエス様に近づいたフランシスの生涯は実に興味津々
2019年1月28日
(礼拝カード NO.40 お話 奈緒先生)
★ ある町のお金持ちの奥さんが難産で苦しんでいました。金ぴかのベッドや上にはシャンデリア、美しい壁掛けも心配そう。・・・そのとき玄関のベルが鳴りました。「こんな時に・・・でもそこに立っている旅の人がこう言ったのです」。「さあ早くお母さんを馬小屋に移しなさい」。・・・変なことを言う人だと思いましたが、旅人の真剣な顔をみてそうすると・・・・たちまち元気な赤ちゃんが生まれたんです。しかも光輝いて。馬や牛たちもどんなに喜んだことでしょう。「大きくなったらイエス様のような人になるでしょう」、と旅人は言って立ち去りました。
★ 少年になったその子フランシスは、お店の人気者です。お家は高級な服や反物を売っているのです。「お客さん、これはいい。きっとぴったりですよ」、と勧めたり、森のうさぎの話をして「そそら、そらそら・・・♪」と歌って喜ばせたり・・とても愉快で陽気で親切、それでお店は大はやりなのです。
★ 青年になったフランシスのまわりにはいつも仲間が集まっていました。彼は町の人気者で、みんなと遊んだり食べたり歌ったりするのが大好き。毎晩のように皆で大騒ぎをして町を練り歩くのです。お金のない人達にも、彼は喜んで御馳走してあげました。
★ でもそんなある夜のこと、フランシスはなんだか一人になりたくなって、野原に出て行きました。満天の星でした。彼は天に向かって叫びました。「神様っ、お答えください。私はどうしたらいいんですか?なんだか寂しい。心が空っぽになったようなんです」。天を見つめていると、星が動いて不思議な声です。「フランシス、幸せになりたかったら、持っているものをみんな貧しい人にあげてしまいなさい。そして私に従ってきなさい」。「イ、イエス様なんですね。はい、分りました」と叫んだ彼。イエス様とお話できて、嬉しくて仕方ありませんでした。
★ それから、フランシスはイエス様に従って、まず自分の部屋にある着物や台所にある食べ物などを貧しい人に分けてあげるようになりました。ある時は、乞食と着ているものを交換しました。お家に帰ると、お母さんはどんなにビックリしたことでしょう。でも、フランシスは幸せ。次の日には病気の人や困っている人を訪ねて、元気づけてあげました。自分の部屋に何もなくなると、今度はそっとお店の商品を持ち出して、人助けをしたのです。でも、ある時 お父さんに見つかり、叱られました。「これ以上ここの物を持ち出すとお前はもう、泥棒だ!教会の裁判にかけるから」と、カンカンです。
★ でも、フランシスは、お父さんに見つからないように着る物や履物や食べ物を、持って行きました。町には沢山の乞食がいたからです。とうとう、お父さんは教会に訴えました。裁判の日には、大きな会堂いっぱいの人だかりです。「裁判長、この子は家の商品を沢山盗み出した泥棒です!それは悪いことです。止めさせてください」と父親。次にフランシスが立って言いました。「私は、ある日イエス様の声を聞きました。持っている物をみんな、貧しい人にあげなさい。それから私についてきなさい。お家の物を持ち出したのは、悪いと思いますが、今日から私はこのお父さんの子どもではなく、天のお父様の子どもになります。この通りです。」と言って、みんなが見ている前で、着ている物を脱いで、綺麗にたたみ、お父さんに返したのです。それを見て、みんなシーンと静まりかえり、やがて満場の人々から、大きな拍手が湧きあがりました。裁判長も拍手しています。
★ それからフランシスは、近くの山にある洞穴に入ると、その中に十字架を立てて祈りはじめました。しばらくすると、彼に着物を持ってくる人がいます。食べ物も、聖書も持ってくる人がいます。一緒にお祈りしたい、一緒に生活したい、みんなを助けたい、という人々が毎日その洞窟にやってきました。とても賑やかな仲間たちです。でも、前に町を練り歩いて楽しんだ仲間たちとは違います。一緒にお祈りしてから、町に出かけて貧しい人の力になってあげる人たち。そして、そこはいつの間にか、大きな教会となっていきました。やがて、フランシスの生き方は周りの人々にも広がっていって、修道院というものになり、世界中から多くの人が集まるようになりました。彼が生まれた時、旅人(巡礼者)が言ったようにイエス様に最も近いい人になったのです。今日のお話をしてくれたのは、奈緒先生。少し長めのお話でしたが、子ども達は一生懸命聞いていました。「大きくなったらみんなの中からもフランシスのような人が出てくれるといいね」とは、司会の安希子先生の言葉です。
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