山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」

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獣になった王様

2018年5月21日

(月曜礼拝カード No.6 お話-優香先生)

★ これは旧約聖書のダニエル書にある物語です。その国の王様はネブカデネザルといい、とても威張りん坊、怒りっぽいし、好き嫌いも激しいだけでなく、家来を追い出したり、殺したりもするとても困った王様でした。でも、国は広く、お金も豊かで、兵隊も多いので、ネブカデネザルはやりたい放題でした。ところがある夜、王様はとても不思議で気味の悪い夢を見ました。それは、大きな高い木の話で、それは天にまで届くほど、豊かな枝や緑の葉には沢山の鳥たちや動物たちが集まっていました。でも、ある日空から不思議な強い風が吹いてきて、その大木は全て切り倒されて、鳥や動物がみんないなくなった後に、一頭の気味の悪いイノシシが出てきたのです。こんな夢を見た王様は朝になると早速、国中から学者や占い師など夢を解くのが得意な人々をたくさん呼び集めました。が、誰一人 その夢の意味を解くことが出来ませんでした。

★ さて、この国に捕虜になって連れてこられていた、ユダヤ人のダニエルがいました。ダニエルには神様がついているという評判の人で、ネブカデネザル王は彼を呼んで、正直にその意味を聞かせてくれと頼んだのです。そこで、ダニエルはとても困った顔をしながら、次のように話したのです。「王様、この大木とは、あなた自身のことです。富も権力も家来たちも大変なものです。でも、やがて王様は天の神様の怒りに触れて、この大木のように切り倒され、人間の世界から追放され、一頭の醜いイノシシとなってしまいます。そのあとは住む場所もなく、雨露に濡れ、強い風に吹きまくられ、草を食べて飢えをしのぐことになります。驚いた王様は、「そしてどうなるのか?」ダニエルは「そこまでは私も分かりません。神様の御心に聞いて下さい。」

★ そんなことを聞いた王様は、もう眠れない日々が続きました。が、ふと気が付くと全身が毛むくじゃらで手足もイノシシのよう。鏡を見ると、今まで見たこともないような姿で、大声を上げるとそれはまさに、獣のうなり声でした。部屋の外に飛び出すと、「あれ、こんなところに変な獣がいるぞ!」と集まった家来から、城の外に追い出されてしまいました。それからは大変でした。食べ物をくれる人は誰もいません。草や木の根をかじったり、汚れた水を飲んだり、周りの獣たちも「お前は変な格好しているな。俺たちの側に近づかないでくれ!」動物たちからも相手にされません。野原の雨は強く、風は冷たく、身を寄せる木もないこともしばしば。生きた心地もしないまま、7年も経過した時、イノシシになった王様はやっと顔を天に向け、神様に祈りました。

★ 「神様、ごめんなさい。こうなったのは、私がいけなかったのです。これだけの歳月を経て、やっとわかりました。もし、許して頂いて人間の世界に戻れるなら、もう王様ではなく、家来で結構です。」そう言う顔は、涙で濡れていました。ふと気が付いて見ると、そこは前にいた王様の部屋にいました。すると、家来が飛び込んできました。「お・お、王様!!どこへいらしたのですか?探しましたがおられないので、もうお葬式も済んでいます。」そこで、王様は「いや、ちょっと修行に出てきたのじゃ。これからは良い王様になるぞ。まず、ダニエルを呼べ!」呼ばれたダニエルの前で、王様は「お前の言った通りじゃ。私は天の神様から罰を受け、そして許された。これからは、お前の神様を大事にして、いい王様になるぞ。」と感謝しました。それから、この王様がどんなに変わっていったかは、想像して下さい。優香先生が、この興味深いお話を子ども達にわかりやすくお話してくれました。

(まとめ-矢澤園長)





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園長

社会福祉法人 地の塩会
理事長 矢澤俊彦
荘内教会保育園
園長 諏訪瑞代
997-0034 山形県鶴岡市本町3丁目5-36
電話/FAX 0235-25-7070
ホームページ  http://skh.tyo.ne.jp/

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