山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」

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2021年3月29日

復活祭の喜び
-人類の悲しみと病に勝利する大祭-

矢澤俊彦



人間の自己愛 私たち人間の最大の問題は自己中心性です。他人のことを考えないわけではありませんが、でもすべての活動の本質は徹底して自己第一主義なのです。それゆえに絶えず争いが起こります。家庭内から国家や民族間に至るまで絶え間ない権力闘争が繰り広げられているのです。
 自分がまず生きねばならないのはもちろんであり、動物達もそうですが、人間の欲望は当座の必要をはるかに超えて、他を侵略しても自分のために宝を積み上げようとするのです。歴史家のA.トインビーはこれを「宇宙の全てを搾取し、自己を充実させようとする傾向」であると記しています。これを何とかして人間の他者への愛や利他的行動を強めることはできないのでしょうか?

原罪と神への反逆 ここでどうしても聖書で言う「原罪」について触れないわけにはいきません。即ち私たちは創造主なる神様の大いなる愛によって創られ、この世に送られてきたのに、その神に離反し、その愛から離れてしまった、と言うのです。その結果は暗く悲しいもので、ふたたびトインビーによれば、私たちが手にしたものは「孤独と虚無と盲目」でした。
 私たちは一人ぼっちとなり生命はか細くなり、不安な死を迎え、それでも自分の命を何とか充実させようとして頼りになりそうなものを探し求める。その姿は狼に似ており、他者を食い尽くそうとする自己中心的で盲目的な行動に走るのです。

創造主の大決断 あの喜劇俳優のC.チャプリンによれば「私たち近代人は科学技術や教育又富みの蓄積があれば幸せになれる、と盲信して走ってきた」のにその結果は世界大戦でした。私たちは深い愛というものを忘れ、「迷子になってしまった」と嘆いています(映画『独裁者』)より。
 以上に述べた人類の悲しみと病を長く見ておられた創造主が、一大決意をしてこの地上に送って下さったのが、キリストと呼ばれる救い主(メシア)でした。そこには何としても人間の陥っている悲惨から救わんとする神様の大いなる愛がありました。

十字架の悲劇 ところがこのキリストを人類は十字架にかけて殺してしまった。これは何故なのか。私たちへの深い問いかけでもあります。
 それは一大悲劇でした。神の子を惨殺する人間、しかもその救い主と極悪の強盗とを見分けが出来ない盲目さなのです。ここにおいて私たち人間の持っている全ての罪悪が、明るみにされたのです。人間は個人的にも集団的にも自分が生きるためには、どんなこともやってのけるのです。

人間の全面的受容 しかし注目すべきは十字架上におけるキリストの次の祈りです。
 「父よ、彼らをお許しください。彼らは自分がいったい何をしているのかわからずにいるのですから」
 ここには私たち一人一人が犯す全ての罪悪を、みなしっかり受け止めてそれをゆるそうとする驚嘆すべき大いなる愛が現れています。しかし、キリストは死に葬られてしまいました。それによって彼の教えも行いも虚しく消えてしまった、と思われました。神様の最大の親切も人類の自己中心的暴力性のために、無になってしまったのでしょうか。

復活したキリスト ところがある日、弟子たちの眼前に死んだはずのキリストが姿を現すのです。その表情は私たちの全てを受容する暖かさにあふれています。弟子たちの耳に十字架上での彼の祈りが聞こえてきました。私たちを全面的に優しく受け入れて下さった。そしてキリストを通して、私たちは再び天の父と深く結ばれることとなったのです。これが復活祭の出来事です。創造主とつながった人間は新しい生命を与えられ、もはや滅びることがない、と言われます。
 ここにいたって私たちはもはや孤独でもなく、迷子でもなく、死とともに滅びるものでもなくなったゆえに、自己中心性が抑制され、神様を中心として利他の道を歩み、他人や自然をも大切にすることができるようになったのです。

新しい力の爆発 この喜びの爆発の模様をヨーロッパ各地に見ることができます。すなわち無数の宗教的芸術品、教会や修道院、美術工芸品や音楽など、これらはみなこれまで記した復活体験が基になっている、と言えるでしょう。こうして私たち人間の悲しみと病は復活の主によって取り去られます。十字架と復活なしには、人類の歴史は虚盲のうちに消え去ります。しかし、それを体験した人は新たな人生を歩むことができる。争いや戦争でなく平和を創り行く人となっていく。十字架こそ求められている「平和のとりで」であるからです。これこそ核戦争に怯える現代の人類への天からの呼び声だと私は思います。この大いなる祭りがもうすぐ始まろうとしているのです。

来る4月4日が今年のイースターの始まりです。この日はどこの教会でも午前10時前後から復活の力を受ける礼拝が捧げられます。市民どなたでも歓迎いたします。

(これは荘内日報に掲載されたものです)



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