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2019年12月17日
大人のためのクリスマス・クイズ10問 -少し考えて挑戦を!-
矢澤俊彦
クリスマスたけなわです。そこでテレビのクイズとは少し違う、やや高級な?クイズに挑戦してみませんか?
1. このシーズンの挨拶は「メリークリスマス」。ではこのメリーとはどんな意味?
それは「愉快でたまらない」ということ。気難しかった人からも、つい快活な笑いが、こぼれ出す。愛らしいイエス様を見ると、独特の快感物質がほとばしり出てくるのです。
2. 沢山描かれてきた「聖家族」の絵。でも父親のヨセフは白髪頭のおじいさん。それはどうして?
人類の救い主キリストの誕生は、普通の出産とは違っていたから。マリアの妊娠は天の神様の特別な力によるもの。「聖霊によるものと信じられてきました。
3. 救世主誕生を知らせる天使の大活躍。でもいい気になっていると堕落し、悪魔(サタン)にまで落ちるといわれます。ではその悪魔もまた天使に「返り咲く」ことができるのでしょうか?
その通り。それこそキリストの大事な仕事です。この世のどん底でうめき苦しむ人々を神の子にひき上げてくださるのです。
4. 赤ちゃんが生まれそうなマリアが遠いベツレヘムまで無理な旅をしたのはどうして?
専制君主による人口調査の強制ゆえです。赤字財政で税金増収をもくろんだのでしょう。弱き者が悪しき権力者の犠牲になります。
5. キリストはどうして馬小屋なんかで生まれたの?
直接的には宿屋がいっぱいだったから、それは私達の心が救い主を受け入れる余裕がないことを示しています。旅館のおかみもお金のことで頭が一杯。身重のマリアを外に追い出すという冷酷な心の持ち主に落ちていました。お金に目がくらむのは恐ろしい。
6. 最初の救い主に出会ったのは誰?
お話を知っている人は羊飼い、と答えるでしょう。でも正解は馬や牛です。人間の世界から追放されたイエス様を、自分の居場所を譲る優しさを見せてくれたのは動物たちだった。この大きな皮肉から学ばねばなりません。クリスマスは人の世界から捨てられた仲間のお祭なのです。
7. 野原の羊飼いにまず天使の訪れがあったのはどうして?
貧しく、苦しく、差別され、町の仲間に入れてもらえない、どん底で生きていたから。自分の力ではどうしてもそこから脱出できない。だから誰かに来てほしい、という思いをつのらせていたのです。
8. 東の国の博士がなぜ砂漠の旅をしたの?
何不自由ない博士なのに不思議です。でも毎晩星を眺めながら、その心中にひたひたと押し寄せてくる無力感や虚無感をどうすることもできなかったからでしょう。あらゆるものに恵まれていても、そのさびしい心を満たすことはできない。今の日本人にクリスマスが必要なのはこのためです。でもその喜びを深くするには、私達もいささか「長く苦しい旅」に迫られるかもしれません。いや、もうそんな旅をしてきた方は、それをふり返り、近づいている馬小屋を目差せばよいのです。
9. 博士の旅を導いた「大きな星」とはなんでしょう?私にはそれが見えないのですが。
確かにそれでは苦しいものです。仏教にも、目の見えない亀が、大海に浮かぶ1本の救いの材木を探すというたとえ話があります。大きな星の変わりに私たちには、先人とか伝統とか様々なものがありますが、この時節にあえて言えば、それこそ「聖書」です。そこに救い主が横たわっているからです。
10. せっかく生まれたキリストは、結局十字架にはりつけにされたそうです。それは、どうしてでしょう。
これは、よくよく考えてみなければならないことです。明るく、陽気に生きたイエス様について行けず、人類が殺したいほどのねたみを持ったからかもしれません。また自分の人生を掘り下げる苦しい長旅に耐えられなかったこともあるでしょう。面倒なことを言う奴は片付けてしまえ、と思ったからかもしれません。気楽で安易な生き方を望む人も多いのです。いずれにしても自力ではどうしても輝けない「惑星」である自分を忘れて、太陽のような大きな光を受け入れようとしない。ベツレヘムの宿屋で騒いでいた満員の客であり続けているからではないでしょうか。
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