山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
トップページ > 情報発信 > 心のレストラン・・・荘内教会便り
情報発信のもくじページに戻る
2018年4月19日
弔辞に代えて
矢澤俊彦
私にとって50数年来親しく導いてくださった恩師がおられます。その古屋安雄先生が先日逝去されましたので以下のような弔文を送りました。私にとってはクリスマスに昇った大きな星のようなありがたい存在でした。
古屋先生は、まずなんといっても「座談の名手」でした。私達の悩みを、あの満面の笑みと明るさで受け止め、楽しい座談おしゃべりは、しばしば真夜中にまで及びました。魂に重き病や傷ををかかえた私たちは、どれだけ癒され、生きる勇気を取り戻したか分かりません。
先生は、また痛快なる議論の仕掛け人。その強烈な偶像破壊的議論は実に小気味良く、私達をどんなに興奮させ、真理探究への情熱をかきたててくれたことでしょう。
それでは、あのいつも変わらない自信と確信はいったいどこから?・・・思うにそれは「日本人の病」から解放された曇りなき眼(まなこ)、小さき者からも学ぶ謙遜さ、そして信仰と学問とのたぐいまれな統合からではないでしょうか。
ひとことでまとめますと、まず学生には刺激的かつ心優しき教師、教会では頼れる父親にして大祭司、キリスト教世界に対しては、すぐれた預言者的洞察をもって仕える「臨床医」であられました。それでいて、あんなにいつも楽しそうな牧師は見たことがなく、強いあこがれを感じたものです。手紙をもらったら、その日のうちに返事を出すこと。1日の出来事を奥様の幸さんに詳しく話してあげることなども学ばせていただきました。
結びに私の脳裏に今浮かんだ言葉を少し・・・。
「僕は“弟子”というのをつくりたくないんだよ」
「バルトから一番学びたいのは、“フライハイト”すなわち自由です」
「最後は君がどれだけ勉強したかってことじゃないかなあ」
「日本国民のせめて10%、・・・これは数の問題じゃない、愛情の問題です」。
以上、大いなる感謝を持って記しました。
|
|
情報発信のもくじページに戻る
|