山形県鶴岡市にある「社会福祉法人 地の塩会 荘内教会保育園」
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子育てで知る神の愛 -創造主の深き知恵ここにあり-
矢澤俊彦
人間の赤ちゃんはなぜあんなに無力で無能力の状態で産まれてくるのか。どうして途方もない手数をかけさせ、驚くほど長い時間をかけさせて一人前になっていくのでしょう?これは生後何分もたたないうちに自分の足で立ち上がる馬や鹿などを見ると、違いは歴然となります。
この疑問を追及したポルトマンという学者は、私達人間は、哺乳動物としては10ヶ月も「早産」だ、という発見をしました(『人間はどこまで動物か』は興味深い)。
でも次の疑問は、それはどうして?なぜ人間はきわめて未熟で不完全な生き物として誕生させられるのでしょう。
それは神様の手違いか、意地悪なのか。いやそうではない、と私は考えます。それと逆で、これこそ御自分に似せて創られたとされる造物主の深い深い知恵と作戦が隠されている、と思うのです。
即ち、赤ちゃんや幼い子どもらとの絶えざる密接な交流や、時をかけた様々なケアを通して、親も子も少しずつ人間になっていくためなのです。そこで相手を注意深く見聞きし、その欲求に応えようとする中で、動物的本能を越えた共感力や優しさ、思いやりなどを身につけていく。子育ての年月は実に長いけれども、それは動物が人間化するプロセスなのです。そこでこの期間を懸命に過ごすことが大変重要になってきますが、果たしてこの神様の作戦は成功したでしょうか?これが次の問題です。
『汝を宇宙の主につなげ』 矢澤俊彦著(2020年11月20日発行)より
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